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楽しい英会話とは [Mark]


High, higher and highest!
Originally uploaded by B℮n
My God, my God,
why have you forsaken me?
(わが神、わが神、
なぜわたしをお見捨てになったのですか)

Mark 15:34

英会話に限らず、何事も上に行けば行くほど
「十字架」が待っている。

アスリートやアーティストは「オンとオフ」、
ビジネスマンは「仕事と家庭」、
学生は「勉強とスポーツ」など、
妥協せず高い目標を達成しようとすると、
それはしばしば「犠牲」を伴う。

頂点近くまで来ると、何をやっても身動きが取れず、
「神に見放された」とさえ感じるような試練さえやってくる。
あんなに幸せだったのに、あんなに楽しかったのに、一体どうしちゃったのだろう、
自分はどこかでとんでもない間違いを犯してしまったのか?
いや、そうとも限らない。

なぜなら「楽しい」は成長過程で変化するからだ。

*** happiness と joy について ***************************
'happiness' には「その時その時に感じる幸福感」、
'joy' には「消えることのない喜び」、というニュアンスがある。

子どもが受験に成功したら happy な気分になる。
I'm happy that my son has passed the university entrance exam.
(しあわせな気分/わたしの息子が合格して/入試に)

失敗したら、'happy' ではない。だが、その子に対する愛情は変わらない。
He is my joy.(彼はわたしの喜びです)
*************************************************

イチロー(「神様」レベル)と野球少年(「子ども」レベル)の「楽しい」は違う。
どちらが良くどちらが悪いということではなく、
技術や経験の差/幅によって「楽しさ」の質や形態は変わる。

プロは、自分だけではなく、いかにお客さんを楽しませるかを考える。
ビジネスマンは顧客が満足してはじめて充実感に満たされる。

英会話はどうだろう?はじめの頃は何もかも新鮮で「楽しかった」のに、蜜月時代が終わり、
倦怠期に入り、英会話クラスも退屈になってしまう。それは悪いことではない。

成長した、自己満足で終わることができなくなった 'a new you' (新しい自分)がいる証である。

私は英会話講師の仕事を始めて17年になるが、ただわいわいやって「楽しい」とは限らない。
英会話を学ぶ人にとっても、成長の度合いによって「楽しい」は変わっていく。

初級レベルなら、わいわいするだけで「楽しい」し、それで良い。
中級レベルはある程度聞き取りや会話ができるため、スラスラでてくると「楽しい」。
上級レベルになると同じ事を2~3通りの言い方で伝える効果的/効率的/論理的な意思疎通が
目標に加わる。
上に行けば行くほど相手のことを考えてメッセージを発信/受信するようになる。
彼らにとって「楽しい英会話」とは初期のころとは別次元の「楽しさ」になっている。

人それぞれ選ぶ道は違うが、たどり着くところは同じ。
野球でも、ビジネスでも、英会話でも、
「楽しい」という言葉の定義は到達点によって変化する。
それが自然であり健全な成長である。

英会話(あるいは仕事、結婚など)が以前のように「楽しい」と思えなくなった、
苦しい、「神様、何故・・」と思うなら、
イチローや英会話上級者が味わう「楽しさ」への入り口にいるのかもしれない。
「神様」に近いところに。




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